BtoBマーケティングに従事されている方のお悩みや疑問に、一問一答形式でお答えしていく『BtoBマーケターのためのお悩み相談室』。
20年以上BtoBマーケティングに携わり、様々な企業の事業成長をサポートしてきたBtoBマーケティング支援事業『GAX』代表取締役の佐藤岳が、回答いたします。
Q. 導入事例コンテンツはどうやって制作を進めていけばいいですか?
BtoBマーケティングでは、サービスを導入して課題を解決できた導入事例を掲示することが大切だと言われていますが、どのように導入事例の制作を進めれば良いのでしょうか。
A.成果に繋がる導入事例は、読み手の企業にとって「自社と同じような会社が、自社と同じような課題を解決した」事例です。そのため、営業サイドと連携し、どういった企業にアプローチしたいのか、そのためにはどういった業種・従業員規模の会社の事例をつくるべきかと計画的に進めることが重要です。
そもそも、なぜ導入事例コンテンツはBtoBマーケティングにおいて重要であると言われているのでしょうか? それは、課題に気づき、解決策の情報を収集しているお客様にとって、自社の課題の解決策のヒントとなるコンテンツが、導入事例であるからです。
そのため、導入事例でお客様にとっての解決策を提示できれば、そのお客様は比較検討、評価選定フェーズへ、さらには最終的に発注へと進んでもらえる可能性が高いのです。
しかし、闇雲に導入事例を制作しても成果は期待できません。お客様が求めているのは、「自社と同じような会社が、自社と同じような課題を解決した」事例であり、また営業活動の効率化という視点では、営業部門がどういった企業にアプローチしていきたいのかをマーケティング部門は把握する必要があります。
私が以前、ブイキューブでマーケティング本部長に就任した当時は、計画的な導入事例制作ができておらず、これまで制作した導入事例を業種別、従業員規模別にマッピングしてみると、バラつきがある状態でした。

そこで業種、従業員規模別の導入事例制作を進め、2016年5月から2020年までで約130本以上の導入事例を制作してきました。
導入事例は、コンテンツ自体がオーディエンスターゲティングしてくれるため、同じ業種、同じ課題を抱える人にアプローチがしやすいですから、同業他社の課題解決の導入事例を通じて、「自社も同じことをやりたい」という問い合わせが着実に増えていきました。
また、営業部門も導入事例を使って「実際にこうやって使っているんですよ」と製品紹介を行うことで、お客様に課題解決のソリューションをイメージしてもらいやすく、契約にも繋がりやすくなっていったのです。
Webサイトでは、お客様の情報と引き換えに導入事例をダウンロードいただけるよう、フォームを設置。2020年10月時点ではコンバージョンポイントの6割が導入事例ダウンロードとなるど、非常に効果的な施策となっています。

なお、実際の導入事例の制作ポイントとしては、下記の5つの要素を確実に盛り込むことです。
- どんなお客様なのか
- お客様の課題は何か
- 製品・サービスでどのように課題を解決したか
- 選定ポイントは? 購入の決め手は?
- どのように使っているか
いくつか他社の導入事例を拝見させていただくと、特に「選定ポイント」や「どのように使っているか」を盛り込んでいないケースが多く見受けられます。これから導入事例を制作される場合は、ぜひ上記ポイントを盛り込むようにしましょう。
GAXサイトでは、導入事例制作のためのアポ取りの方法から、具体的なページ構成や導入事例コンテンツのフォーマットも配布しておりますので、ぜひそちらも参考にしてみてくださいね。
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