2022.07.12

記事広告で成果を出すメソッドを事例を交えてわかりやすく解説

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記事広告で成果を出すメソッドを事例を交えてわかりやすく解説

記事広告は、広告主の当事者ではなく、メディアの第三者が制作する記事風の広告です。ユーザーの閲読体験を損なわずに、信頼性が高く興味関心に応じた内容を掲載でき、SEO対策から受注の獲得といった効果が期待できます。

この記事では、80本の記事広告を出稿した成果の考察から、記事広告で運用型広告に匹敵する効果を出すためのメソッドを分かりやすく解説します。

【関連】運用型広告に匹敵する成果を出す記事広告サービス

記事広告(タイアップ広告)とは

記事広告とは、Webメディアや印刷媒体の紙面に通常の記事と同じような体裁で掲載される広告のことです。「タイアップ広告」とも呼ばれています。

メディアが自らの意思で企画、取材、編集し制作された編集記事と区別するために、記事の見出しや冒頭、記事内などに「広告」「PR」「Sponsored」などと明記しすることで、読者に」広告であることを明示します。

関連記事

記事広告は、メディアの読者と良好な関係を築けます

メディアに来訪する読者は、そのメディアが扱っているテーマやトピックスに関連する記事を読むために来訪します。メディアには、次のような種類の記事が掲載されています。

  • ニュース
  • 事例インタビュー
  • コラムや解説記事

広告主が掲載する記事広告は、読者にとってはメディアに掲載されているコンテンツの一部です。

読者にとって「新たな気づき」や「学び」や「楽しみ」がある内容の記事広告を出稿することで、記事広告に接し、製品やサービス、自社に興味を持ってもらうなど、良好な関係を築くことができます。

記事広告はメディアのテーマやトピックと掲載内容のレリバンシーが重要

広告主として掲載した記事広告

記事広告の実績や効果、事例

1記事広告あたり40件以上の関連リンクを設置

導入事例インタビューの記事広告を編集記事と同じレイアウトで表現するためには、サイドメニューに関連リンクの設置が欠かせません。記事広告の掲載内容は、広告主の意思で決められます。GAX代表の佐藤は、1記事あたり40件の関連記事を設置していました。


株式会社マイナビ様がテレキューブを導入された事例インタビューの記事広告 営業先との商談を対面からオンラインに マイナビがテレキューブを選んだワケ「求められたのは機密性」では、記事の右サイドに45件、記事下には21件の関連リンクを設置しています。

マイナビ様によるテレキューブ導入事例の記事広告マイナビ様の事例で紹介されている製品は、テレキューブです。事例の内容は、Web会議を活用した営業活動や打ち合わせと会議室などの設備活用です。

そこで、右サイドの関連記事リンクの内容と数は次のとおりです。

  • テレキューブ(8)
  • テレワーク(8)
  • Web会議(6)
  • 現場の遠隔支援(5)
  • ビデオSDK(4)
  • ウェビナー(4)
  • インサイドセールス(4)
  • BtoBマーケティング(2)
  • 人材育成(1)

それぞれの関連リンクの種類は次のとおりです。

  • 事例インタビュー(28)
  • 解説記事(12)
  • 製品紹介(2)

テレキューブに関連するコンテンツへのリンクを設置し関連情報を提供しています。

メディア平均の倍以上のクリック率を叩き出す

ブイキューブの記事広告の場合、記事広告を関連リンクのクリック率は、20%〜40%でした。当時のアイティメディアの記事広告の平均クリック率は10%と伺っていましたので倍以上の効果が出ていました。

しかも、クリックされている方の多くは、記事広告を読んだ上で、同ページ内にある関連リンクをクリックされています。内容を理解し、さらなる情報を求めてオウンドメディアに来訪されているため、その訪問セッションの価値はとても高いと言えるでしょう。

3本以上の記事広告を相互リンクでSEO効果

検索エンジンのGoogleは、情報を探しているユーザーにとって最高な体験を提供するために検索ユーザーの検索意図を把握し、そのユーザーにとって役に立つ情報を提供するために努力しています。詳しくは、Google 検索の仕組みをご覧ください。

記事広告は、メディアのドメインパワーの恩恵を受けられます。メディアが扱っているテーマやトピックに関連する記事広告を複数掲載し、それらと相互リンクすることで、記事広告がキーワード検索の検索結果順位の上位に表示されます。

ブイキューブで実施した記事広告の流入経路の26%は、オーガニック流入経由でした。オーガニック流入される仕組みで作っておけば、記事広告への集客・誘導が終了しても、継続的にユーザーに見つけられ、自社Webサイトへの流入が期待できます。

記事広告で前年比7倍の売上を達成した事例

法人向けに書画カメラを始めとしたプレゼン機材や高画質なWeb会議用USBカメラ「プレミアムWebカメラ」シリーズなどを製造販売するアバー・インフォメーション様(以下、アバー様)。

2019年当時、日本国内での販売は販売パートナーのマーケティングに頼っていました。社内には、マーケティング担当者がおらず売上が伸び悩んでいました。GAXマーケティング代表の佐藤に、売上を伸ばすマーケティング施策について相談されました。

GAX代表の佐藤は、マーケティング全体最適のコミュニケーション設計と受け皿の準備と合わせて3本の記事広告の出稿を提案し実施しました。

  1. Web会議には専用カメラを使うべき?
  2. 編集部でWeb会議専用カメラを使ってみた 
  3. 外にいるのに会議室にいるみたい!? 

Web会議で使うカメラの選定方法やラインナップの紹介から、編集部で実際に製品をセットアップし使ってみたという体験記事にすることで、製品に関心を持つ読者に使用感を具体的にイメージしてもらうことを目指しました。

アバー様は、タイアップ記事広告への反響が大きく「前年比7倍の売上」を達成しました

3本の記事広告で前年比7倍の売上を達成した事例

アバー・インフォメーション株式会社様の導入事例PDFをダウンロードできます

記事広告をきっかけに、カスタマージャーニーを進む

米国のマーケティングコンサルタント  Tom Martinは、2013年9月に出版した書籍、The Invisible Sale: How to Build a Digitally Powered Marketing and Sales System to Better Prospect, Qualify and Close Leadsの中で「BtoB企業のバイヤーは自ら学習する(Self-Educating Buyer)バイヤーである」と定義しました。

売り手である私たちは、買い手である「自ら学ぶバイヤー」に、自身の課題を解決する手段としての製品やサービスへ選定や活用法を学ぶための素材(コンテンツ)を提供する必要があると述べています。

これまで述べてきた考え方で記事広告を出稿することで、記事広告をきっかけに、自分が抱えていた潜在的な課題を顕在化させ、課題を解決した実例としての導入事例インタビューを読み、さらに関連するコンテンツで学びを深めることで、自ずから製品やサービスの導入に向けて検討を進められる効果が期待できます。

記事広告はカスタマージャーニーのトリガーになる関連記事:BtoBバイヤーは自ら購買プロセスを進んでいくというのは本当なのか?

関連サービス:運用型広告に匹敵する成果を出す記事広告サービス

記事広告で成果を出すメソッド

記事広告のレイアウトは編集記事と同様に

記事広告は「記事風」の広告です。メディアに来訪している読者の興味関心に応じた事例インタビューを編集記事と同じレイアウトで掲載することで、読者に無理なく自然な閲読体験を提供できます。

編集記事と記事広告(タイアップ広告)のページのスクリーンショット上記の例では、編集記事とタイアップ記事広告のスクリーンショットを並べています。

編集記事と記事広告で同様のレイアウトに編集記事のページは、タイトル、本文、右サイドのリンク集で構成されています。そこで、記事広告でも同じ要素でページを構成することで、編集記事と記事広告の購読体験を統一化しています。記事広告をご覧になった方から、あれは、広告だったのか、と驚きの感想をいただくことは少なくありません。

掲載内容は事例インタビュー

アイティメディアの読者アンケート調査によると、最も読みたい記事広告のタイプは「導入事例」でした。

記事広告で読みたい記事の種類は導入事例である(アイティメディア調査、2021年10月)

お客様事例インタビューには、取材先のお客様の事業内容、経営や事業、業務における課題、解決策としての製品やサービスの選定、活用法と導入後の効果などが含まれています。

お客様事例インタビューの記事広告は、メディア視点での取材をもとに、顧客を説得する基本ストーリーを「お客様の声」として掲載できるため、同じような課題を抱えている読者にとって、高い説得力があります。

事例インタビューの掲載事例

株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)様は、渋谷ヒカリエに入居していた当時、会議室の数は80〜90ほどありましたが「1 on 1 ミーティングが増えたことにより会議室が足りなくなった」という課題をお持ちでした。

会議室を増やす工事には数百万円から数千万円の工事費用と、工事期間中は会議室を利用できません。そこで、会議室が足りないからといって簡単に工事できません。

少人数の会議に利用できるスマートワークブース「テレキューブ」を導入することで、会議室が足りない問題を解決できた、という事例です。

DeNA様によるテレキューブ導入事例の記事広告「8年前には想定してなかった」 新たな会議のやり方に直面したDeNAが“移動できる会議室”を導入したら - ITmedia NEWS

働き方の変化に伴い、Web会議や1 on 1 ミーティングが増えた現在は、多くの企業や団体が「会議室が足りない」という課題を抱えています。そのような課題を持つ企業に、この記事広告の閲読をきっかけにテレキューブが導入されたケースが少なからずあります。

関連する導入事例にリンク

GAXマーケティングとアイティメディアの調査によると、読者が読みたい導入事例は、自社と「同じ業種・業界で、同じ課題を解決した、同じ規模の組織の事例であることが判明しました。製品サービスの導入検討時には、少なくとも3本〜6本程度の導入事例が読まれています。

同じ業種・業界、同じ課題を解決した、同じ規模の導入事例を読みたい選び方や活用法などの記事を紹介

具体的には、導入事例インタビューのご出演企業様の導入事例を載せた広告主のページです。ご出演いただいたお客様と同じ業種や業態のお客様事例ページや、ご出演いただいたたお客様が採用されている製品やサービスをご導入いただいた、他のお客様の導入事例ページへのリンクボタンを置けば、読み手がスムーズにさらなる情報収集を経て、お問い合わせしやすくなります。

そのほか、導入された製品・サービスの紹介ページや、ソリューションを紹介するページ、関連する「ブログ」記事、やeBookやカタログなどのダウンロードリンク、セミナー情報へのリンクなども良いでしょう。

関連:顧客満足度を高めることが成功の鍵。高広伯彦氏と語るBtoBマーケティングの現状と課題

記事広告の効果測定

記事広告は「実施して終わり」ではなく、きちんと効果を測定し、その結果をその後のマーケティング施策に活かせます。次のようなポイントで効果を測定します。

どの程度見られているのか?

  • 記事広告のPV数
  • セッション数
  • UU数
  • 平均滞在時間
  • ページ遷移率

関連リンクはクリックされているか?

  • リンクのクリック数
  • クリック率
  • クリックされているコンテンツの傾向

コンバージョンしているか?

  • 記事広告をご覧になった方からコンバージョンしているか?
  • 直接的、間接的にコンバージョンへ貢献しているのか?

案件化しているのか、受注につながっているのか

記事広告をご覧になった方は、案件化しているか?受注に繋がっているのか?

  • 案件数、案件化率、見積金額、受注件数、受注金額、受注率。
  • 投資対効果:見積金額÷出稿金額

まとめ

運用型広告は「いま」情報収集しているオーディエンスとの接点を持つための手法としては有益です。その一方で、運用方針にもよりますが、オーディエンスは他社の情報も収集し、比較しているため、見込客を低コストで獲得できたとして案件や受注につながりにくいといった課題もあります。

タイアップ記事広告の内容は「お客様事例インタビュー」とし、ページレイアウトは編集記事と揃え、関連リンクを多く設置することでお客様の情報収集を助け、自社製品サービスへの興味関心を高められた上でお問い合わせしていただければ、契約につながる可能性が高まります。

記事広告に関するGAXのサービス

GAXマーケティングは、5年間で80本の記事広告を広告主として出稿し、リード獲得から受注へ貢献した実績から独自メソッドを確立しました。

そのメソッドを複数のクライアントの記事広告プロモーションで展開し、案件創出や受注貢献について再現性があることを実証しました。

GAXでは、メディア各社とのネットワークと連携力を活かし、様々な企業様のタイアップ記事広告の出稿をご支援しています。

マーケティング全体最適で設計した「読者が主役」の記事広告は、ブランディングや認知向上のみならず、リード獲得や顧客の創出や取引の拡大に貢献します。

詳しくは、記事広告のサービスページをご覧ください。

佐藤 岳

2000年より事業会社とサービス提供会社で営業、マーケティング担当者としBtoBマーケティングに従事し実績多数。2015年11⽉株式会社ブイキューブ⼊社。2016年4⽉〜2020年12月までマーケティング本部長として商談案件の創出を担当。コンテンツの企画制作、広告運⽤、アナリティクスを完全内製化し商談の創出、受注に貢献。得られた知⾒やノウハウ・ドゥハウを提供するBtoBマーケティング総合⽀援サービスGAX(ガックス)を2020年1⽉より提供開始。