2021.06.04

なぜ私は社長の座を断り、BtoBマーケ支援事業「GAX」をはじめたのか

  • BtoBマーケティング
なぜ私は社長の座を断り、BtoBマーケ支援事業「GAX」をはじめたのか

こんにちは!BtoBマーケティング支援サービス『GAX』責任者を務めている佐藤岳です。この記事では、株式会社ブイキューブという事業会社のマーケティング責任者をしていた私が、何故BtoB企業向けのマーケティング支援サービスを始めたのか、お話しします。


2015年ブイキューブ入社当時、営業部門との対立など課題が山積みだった

私が2015年11月にブイキューブへ入社したタイミングでは、以下のような課題がありました。とても残念な状況でした。

  • やりっぱなしのマーケティング施策
  • マーケティング施策からの案件創出やROIが不明確
  • 営業部門とマーケティング部門の対立

簡単に申し上げると、営業とマーケティングが一緒になって「買っていただく仕組み」をつくるという考え方を浸透させていきました。

次に、マーケティング部門だけで行うのではなく、営業部門や関係者含めてペルソナ、カスタマージャーニーの作成を行いました。

また、As Is - To Beで課題整理、段階目標を設定し、少しずつ課題を克服して行きました。

2015年11月21日入社以来、取り組んできたこと

元同僚から「支援してほしい」と相談され、ボランティアでBtoBマーケティング支援を開始

これらの取り組みが少しずつクチコミで広まり、2016年11月にSEKECK(セレック)で取材記事「マーケティングのROIが57%向上!マーケと営業の溝を埋めた、その導入プロセスの全貌 」が公開されました。

また、ブイキューブから転職していった同僚が、転職先の企業で、ブイキューブで取り組んだことと同じ研修をやってほしいという要望をいただくことも少なくありませんでした。

元同僚が勤めている会社で、新しい製品やサービスの提供を開始したが全く売れない。取引したいお客様が出展している展示ブースに訪問して無理やりアポイントを取得しているなどといったケースもありました。

当時のブイキューブでは副業制度がなかったので、相談された企業向けにボランティアで研修やワークショップを行い、お客様を理解し、お客様に見つけていただき、購買していただく仕組みづくりのお手伝いをしてきました。実際に研修やワークショップで利用している資料「インバウンドを増やすために - Speaker Deck」です。

お手伝いしている企業においても、研修やワークショップでお客様の理解を深め、ペルソナやカスタマージャーニーを作り、それを元にマーケティング施策や営業活動をすると、スムーズに案件が創出でき受注できるようになりました。

特に印象に残っているのは、会社の命令でエンジニア職から営業職へ職種転換し、全く案件を創出できなかった人が、研修・ワークショップの受講後には、スムーズに案件を創出し受注できるようになったことです。

その方は、ご本人の営業力スキルが向上したのでキャリアップを目的に転職されていきました。後から聞いた話では転職時に収入がアップし、その後もご活躍されているそうです。

外部講演するとさらに「勇気をもらった」「支援してほしい」とのお声をいただくようになる

ブイキューブは、2016年1月からHubSpotの設定構築を開始し2016年4月から運用開始しました。2016年9月にブイキューブによるHubSpot導入事例が公開され、2017年11月のHubSpot社のイベントに登壇したことがきっかけで、HubSpotの活用方法を教えてほしいといったご要望をいただくようになりました。

また、2018年に開催された Content Marketing Day 2018 Tokyo で講演すると、受講された方より「佐藤さんのお話を聞いてとても勇気をもらった」「自分たちでも、どのように進めていけば良いのかイメージできた」といった感想を多くいただきました。講演内容は、レポート記事「HubSpot活用施策で受注金額が8倍増、ブイキューブの成功ノウハウは基本に忠実だった」でご覧いただけます。

また、こうした外部の企業向けに行ってきた取り組みを知った他の企業からも、「自社にも支援してほしい」といったご要望を少しずついただくようになりました。そこで、ブイキューブのマーケティング本部長を続けながら、お客様向けの支援を少しずつスタート。実際にご相談いただいた内容を一部ご紹介します。

【1】リード獲得1.5倍を実現した導入事例の制作支援

法人向けのシステムソリューションを提供しているパナソニック ソリューションテクノロジー株式会社(以下、PSTC)様。

もともとPSTC様では導入事例の制作に取り組まれていましたが、お客様に事例を手に取っていただき、パッと見て伝えるための表現方法や制作本数を増やせない、という課題をお持ちでした。

そのような課題に対して、BtoBマーケティング全体像を理解するための研修やワークショップを通じて「お客様が求めている情報を伝える」考え方を身につけていただきました。

その結果、制作した導入事例は、お客様にも営業の皆様にも喜んでいただけ、見込客の獲得にも貢献しています。詳しくは「リード数は1.5倍へと成長。お客様、営業担当からも喜ばれる「導入事例」はいかにして生まれたのか?」をご覧ください。

【2】前年比7倍の売上を実現したタイアップ記事広告支援

Web会議カメラ、書画カメラやタブレット・PC充電保管庫、ビデオ会議システムの分野におけるグローバルカンパニーである、アバー・インフォーション株式会社様は、プレミアムWeb会議カメラ製品の販売が伸び悩んでいるという課題をお持ちでした。

ブイキューブのようなマーケティングを展開すべきだという話は、日本法人の社長からも支持されていました。しかし、日本法人にはマーケティング専任の担当者がおらず、製品の売上を伸ばすために何から手をつけてよいか分からない状況でした。

アバー様の製品は品質や競争力は高く、プレミアムなWeb会議カメラ製品という製品ジャンルの認知を高める必要性がありました。そこで、ユーザー目線でのWeb会議専用のWebカメラ製品利用に関してメディアとのタイアップ記事広告の連載を提案しました。

Web会議カメラに興味関心があるお客様へのアプローチについて

認知向上を目的にタイアップ記事記事広告を実施するだけではなく、記事をご覧になった方の次のアクションにつながるための導線設計も合わせてご提案しました。

タイアップ記事広告の1本目は、Web会議のユーザー様へWeb会議専用のカメラ製品というジャンルがあること、それらの製品を活用することでWeb会議の体験品質が向上することや製品のラインナップを紹介。Web会議には専用カメラを使うべき? その理由とオススメモデルを利用シーン別に解説

2本目では、Web会議カメラとマイクスピーカーが一体型の製品は、お客様ご自身でも簡単にセットアップできることを紹介しました。リッチな遠隔会議システムを手軽に構築! 編集部でWeb会議専用カメラを使ってみた(導入編)

3本目では、ITmedia ビジネスオンラインの編集部での利用体験を紹介。外にいるのに会議室にいるみたい!? 編集部でWeb会議専用カメラを使ってみた(実践編)

ユーザーの目線での製品紹介から利用体験までを連載して紹介。右サイドでは、製品ページや関連コンテンツへのリンクを設置。

このタイアップ記事広告の実施により、アバー・インフォメーション様の売上は前年比7倍まで向上しました。詳しくは、事例インタビュー「売上は前年比約7倍へと成長。全社でBtoBマーケの重要性に気づくことになった取り組みの裏側」をご覧ください。また、アイティメディア株式会社様も事例「マーケ不在から「売上7倍」を実現、タイアップ記事広告を活用したメディア利用戦略」を公開しています。

【3】自走するインバウンド・マーケティング組織の構築

続いてご相談いただいたのは、日本最大級の企業口コミサイト『キャリコネ』をはじめ、転職・就職の総合サービスを運営する株式会社グローバルウェイ様。

もともと取り組まれていたアウトバウンドでのリード獲得が頭打ちとなり、インバウンドでの取り組みを強化するためのノウハウ・ナレッジが不足しているという課題をお持ちでした。また、導入していたHubSpotも有効活用できていませんでした。

そこで2020年4月より「マーケティングのリード獲得率を高める活動」「HubSpotの正しい活用」「案件化、商談化するための効率化」という3つの軸でのご支援をスタートしました。

グローバルウェイではもともとメディア運用をされており、コンテンツ制作を行える体制があります。そこで、マーケティングのリード獲得率を高める活動では、いかに検索上位を狙うか、そのためにどういったコンテンツを拡充すべきか、といったことを外部パートナーを交えてコンサルティングさせていただきました。

HubSpotの正しい活用では、CTA設定の正しい運用、自動メール配信の設定の改善、分析レポートの再設定などを行い、自分たちの取り組みに対して正しく振り返りできるように調整しました。

これらの活動を通じて半年間でリード獲得数は10倍に増加し、メンバーの皆様の意識と行動が大きく変化しました。詳細は、事例インタビュー「リード獲得数は半年で10倍増。アウトバウンド営業文化だった求人会社のBtoBマーケが成長している理由」をご覧ください。

クライアントもブイキューブも成長、次に何をやるか?

このように、マーケティング本部長としてブイキューブでお客様に購買していただける仕組みを作りつつ、ご支援先のクライアント様も成果を上げられました。

2016年4月からマーケティング本部長に就任、当時は自分を含め全メンバー5名の体制からスタートし、2020年8月には24名まで体制を強化できました。いまでは私が何かアクションをしなくても、マネージャーやメンバーが、それぞれの視点で気がついた課題に対応し、自律的に行動することで、成果をあげられるような体制を築けました。

本当に私は、メンバーのみなさんの取り組みを見ているだけ、困っていることがあれば支援したりアドバイスするだけで、自律的に自走している状況になれたことに驚きとともに、一抹の寂しさも感じました。

そしてコロナ禍でもお客様に選んでいただき買っていただける仕組みづくりを整えられることができました。入社当時のTo-Beを達成できたと、強く感じました。また、自分の今後について「何をしたいのか」改めて考えるようになりました。

2015年11月21日 入社当時の課題をAs-Is/To-Beで整理

日本のBtoBマーケティングを「As-Is、To-Be」でカイゼンする

2020年にヘッドハンターからいただくオファーは、いずれも「クライアントの会社の社長をやってほしい」といったものでした。外部から見たときの自分の評価に正直とても驚きました。

「社長になってほしい」という思いがけずも、大変光栄なオファーをいただくことはとても嬉しく思いました。いずれのお会社もとても刺激な会社ばかりでした。その一方で、私は「何処で働くか」よりも「誰と働くか」という仕事観を大切にしています。

ブイキューブで、一緒にマーケティングの仕組みをつくってきたメンバー。至らない自分を叱咤激励してくれた代表取締役COOの高田さんや専務取締役CROの水谷さんと一緒にお仕事をさせていただけたからこそ、今日の自分がいると心の底から思います。

クライアントの株式会社グローバルウェイ取締役会長の各務さんの紹介で、グリー株式会社のコーポレートベンチャーキャピタル STRIVE株式会社 代表取締役 の堤 達夫さんとお食事しました。

その際に、ブイキューブでの組織づくりの話、そして、自分の今後について思案中であることを話しました。

お二人からは「それだったら、ブイキューブでマーケティング支援のサービスをスタートしたら良いと思うよ」と提案されました。

自分では考えていなかった選択肢でした。ですが、これまでの成果や実績をご提供することで、BtoB企業のマーケティング課題解決をご支援できると強く確信しました。

当時の上司の高田さんに定例の1 on 1 ミーティングで相談したところ「いいアイデアだ!間下社長に相談してみよう」という話になりました。間下社長も快諾していただきました。水谷さんも応援してくれました。

そのような経緯から、ブイキューブで実践し蓄積してきたノウハウを、マーケティングに課題をお持ちのBtoB企業さまへご提供していこう。日本のBtoBマーケティングの課題をAs-Is, To-Beで取り組んでいこうと考えました。

GAXスタートするタイミングで、株式会社STRIVEのハンズオンネットワーク STRIVERへ参画しました。

マーケティングの実践は、何も特別なことではない

私は、どのような組織でも「マーケティングについての本質的で基本的な考え方を正しく理解し、それを実践すればマーケティングを通じて成果を出し持続的に成長できる」と考えています。言い換えれば「マーケティングができるようになることは、何も特別なことではない」と考えます。

コロナ禍により、社会環境やビジネス環境は大きく変化しました。従来型のマーケティングや営業施策を実行できないことからデジタル化へシフトされる組織が増えました。その一方で期待したような成果が出ていない、という課題も多く耳にします。

このような不確実な時代だからこそ、持続的に成長できるようにするには、マーケティングが必要だと考えます。全ての組織がマーケティングを当たり前に実践できるように支援するために、GAXをはじめました

「GAX」という名前に込めた想い

GAXの由来についてご紹介します。GAXは、G + AX(斧)の造語です。昨年、私はNetflixのビリオンズというドラマに夢中でした。主人公が経営するヘッジファンドの会社名がAXE CAPITAL(アックス・キャピタル)です。

このドラマの主人公に強い思い入れがあり「AXE(戦斧)」という言葉も気に入ってました。「AXE(戦斧)は、戦いの武器です。ただ、武器の使い方をマスターしても戦いに勝つことはできません。

戦略を立案し、戦術を駆使する過程で武器を正しく使うことで勝利できます。私は、マーケティングも同じように、正しい理論や考え方を習得しそれに即した実践を行うことで、マーケティングの理想を実現できる、それを通じて組織が成長できると考えます。

マーケティングという武器を、みなさまが使いこなし戦いに勝利できるように支援するため、Glory AX(栄光の斧)という言葉の頭文字からGAXというブランドに決めました。

ここで大事なことは、「みなさま自身」が、武器を使いこなせるようになることが大事です。もちろん、戦うためには1人だけでは対応力に限りがあります。組織を構成するメンバーが各々、武器の使い方をマスターし、組織として戦いに勝てるようになることを目指します。(プレスリリース:ブイキューブ、BtoBマーケティング総合支援サービス「GAX」提供開始

マーケティングを実践するという文脈において、外部の支援会社に任せているだけ状況を続く限りは、マーケティングを実践し戦いに勝利することは叶いません

まずは「みなさま自身」の戦闘力を向上し、戦略の立案から戦術の遂行能力を高め、みなさま自身の力で勝利できるようになることで、初めて斧が輝きます。

GAXは、アドバイザーとしてトレーナーとして、皆様自身がマーケティングを通じて成果を出せるように支援していきます。

GAXがどういったご支援ができるかをご説明する意味でも、あらためて私がブイキューブでどういったことを行ってきたのかを、今後このnoteでは実際にあった課題とアクションを交えながらご紹介していきます。

ぜひ、ご期待ください!

佐藤 岳

2000年より事業会社とサービス提供会社で営業、マーケティング担当者としBtoBマーケティングに従事し実績多数。2015年11⽉株式会社ブイキューブ⼊社。2016年4⽉〜2020年12月までマーケティング本部長として商談案件の創出を担当。コンテンツの企画制作、広告運⽤、アナリティクスを完全内製化し商談の創出、受注に貢献。得られた知⾒やノウハウ・ドゥハウを提供するBtoBマーケティング総合⽀援サービスGAX(ガックス)を2020年1⽉より提供開始。