4年間に4媒体で80本の記事広告を出稿し「検索広告にも匹敵するほど、圧倒的に効果が高い」ことがわかりました。記事広告を始めた背景、取り組みと成果についてご紹介します。
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2016年当時のブイキューブでは、見込客を増やすための集客施策として検索広告やディスプレイ広告などの運用型広告に注力していました。
ランディングページを30件ほど作成し、検索広告やディスプレイ広告で誘導していました。様々な運用改善を地道に行い、当時考えられる手法や改善施策をほとんどやり尽くしました。
次の一手が見いだせず、リード獲得コスト(CPA)は下げ止まったままでした。
そこで新たな一手として記事広告での展開を模索します。Web会議サービスを、自分たちのコミュニケーション課題解決の手段として活用事例を広く伝える目的でメディアとのタイアップする記事広告を思いつきました。
複数のメディア企業へコンタクトし、お客様事例をメインにしたタイアップ記事広告の連載企画を相談したところ、ITmedia NEWS編集部の編集長 本宮 学さんより『 ITmedia NEWS - 新しい「仕事のしかた」』という連載企画をご提案いただき、2017年1月より連載をスタートしました。
また、2017年3月から翔泳社 Biz/Zineでの連載「デジタルが生む新しい働き方」を開始しました。
2017年上期(1月〜6月)にITmedia NEWS - 新しい「仕事のしかた」で公開したコンテンツ
これらの記事広告を公開した後に当社Webサイトへの流入やコンバージョンの状況をGoogle Analyticsで定期的に確認、分析していました。その結果、記事広告を公開すると、お問い合わせや資料請求など「高確度のインバウンド」が約2割ほど増えることがわかりました。
とても高い数値なので「計測や分析に誤りがないのか心配になり」何度も様々な角度で丁寧に解析しました。結果は記事広告がインバウンド数の増加に寄与していました。
正直、驚き共に嬉しさもありました。「もしかしたらまぐれ的な結果ではないか」という思いから、当初は予算化していませんでしたが、「効果検証を目的」に以下の記事の公開を追加で行いました。
2017年下期(7月〜12月)に公開したコンテンツ
少々、刺激的なタイトルの記事が並んでいますがしっかりとコミュニケーションの企画をした結果のアウトプットです。
ITmedia NEWS 編集長にもリモートワークを体験してもらい、その体験を記事に。もちろん、編集長がリモートワークするとなると、残されたメンバーの皆さまは滞りなくお仕事をつづけられるのか、という課題が持ち上がります。そこで当社の製品・サービスをご活用いただく体験記というストーリーにしました。
追加で実施した記事広告でも、「高確度のインバウンド」が約2割ほど増えました。
それらの結果を踏まえ、2017年12月から マーケティング効果測定プラットフォーム 「アドエビス(AD EBiS)」の活用を開始し、記事広告の効果測定を開始。
アドエビスにより、広告をご覧になり関連リンクをクリックして当社のWebサイトへ訪問された方からのインバウンドの数(直接効果)のみならず、広告をご覧になり関連リンクをクリックして後日、検索エンジンなどの別の手段で訪問された方からのインバウンド数(間接効果)も把握できるようになりました。
2018年に公開したタイアップ記事広告の一部をご紹介します。
その結果は、Google ディスプレイ広告やYahoo!ディスプレイ広告と比べて、ITmedia NEWSの記事広告が圧倒的な成果をあげていることがわかりました。
この表は、Google ディスプレイ広告の成果を「100」とした場合の他の成果の比較です。CPAは、Yahoo ! ディスプレイ広告のCPAを10,000円とした際の、CPA比較です。
タイアップ記事広告は、Google ディスプレイ広告やYahoo!ディスプレイ広告と比べて、ITmedia NEWSの記事広告が圧倒的な成果をあげていました。
特に、間接効果の数値が圧倒的です。これは、一度、記事をご覧になった方が、後日、当社のWebサイトへ来訪されこのバージョンされたという結果です。記事広告をご覧になったことをきっかけにWebサイトへ来訪しコンバージョンされた。なので、間接的に成果へ貢献しているため「間接効果」と表現されます。
この結果には、本当に驚きました。記事広告はここまでの成果が出るのか!と。複数のBtoBマーケティングの調査結果でも指摘されていますが、BtoBマーケティングの課題に、施策の効果を測定できていない、という課題があります。広告効果測定ツールで、施策の効果測定を行うことで、見込客獲得の成果を把握できます。
2017年のタイアップ記事広告の連載開始当初から、1本のタイアップ記事広告には平均40本の関連リンクを設置していました。
関連リンクの種類は以下の通りです。
記事広告を読んだ読者がさらなる情報を求め、関連リンクをクリックしてくれます。タイアップ記事広告の関連リンクのクリック率は、20%から40%でした。
記事広告の内容に興味を持った読者が関連リンク先ページを複数ご覧になり導入事例PDFのダウンロードやEブックのダウンロード、お問い合わせや資料請求します。
記事広告が情報探索や情報収集をアシストすることが見込客獲得につながることから、間接効果が高いと考えます。
2019年は、10本の「仕事のしかた」タイアップ記事広告に公開しました。さらに、2019年9月からは、ITmediaビジネスオンラインで「Web会議、OKです!」キャンペーンを開始しました。
「仕事のしかた」のコンテンツの一部
「Web会議OKです!」で公開したコンテンツの一部
2019年5月に、記事広告と検索広告での広告効果を比較したところ、記事広告は、Google検索広告と同程度で見込客を獲得できていることを確認できました。特に、間接効果が圧倒的に高いです。
これは、記事広告への来訪をきっかけに製品・サービスやソリューションに興味を持ち、その後、改めてて詳しく情報を確認してコンバージョンしていることを表しています。
記事広告をきっかけに製品やサービスについて認知し、その後の再来訪でコンバージョンしていることから、BtoBバイヤーが自ら進んで情報を収集しコンバージョンしています。
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ブイキューブで実施した記事広告の内容は、導入事例を紹介しました。
記事広告で導入事例を紹介すると、同じ課題をお持ちの企業から同じ製品・サービスを導入したいというお問い合わせをいただきました。
実際に記事広告から受注したケースをご紹介します。
関連記事:メール配信だけがMA活用ではない。リアルタイムとパーソナライズで案件を爆増させたMA活用術とは?
Web会議サービスを、自分たちのコミュニケーション課題を解決するための手段として活用しているお客様事例を広く伝え、そのような課題をお持ちのお客様と出会うための「きっかけづくり」は、実際に以下の内容を取り組みました。
この取り組みを通じて、タイアップ記事広告がリード獲得に貢献していること。タイアップ記事広告の内容で提案して欲しいという問い合わせが発生しました。
最後に、タイアップ記事広告を実施するにしても、その誘導先の受け皿としてのコンテンツが準備できていないと、タイアップ記事広告の成果は生まれません。
記事広告で紹介している製品やサービスの他のお客様事例、導入方法や解説資料のリンク、無料相談やセミナー開催情報、ブログ記事も受け皿のコンテンツとして有効です。
そしてタイアップ記事広告だけではなく、お問い合わせへの対応、営業活動、そして受注後に至るまで、一貫してお客様のフォローアップができる体制を整えて運用することが重要です。
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